24時間ジムプロデュース

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2023年8月31日木曜日

インフレ時代のフィットネスクラブ経営!

インフレターゲット2%はグローバルスタンダード

世界中でインフレが進み、日本でも物の値段がドンドン上がっています。
日銀もインフレターゲット2%を目指すと発表していますので、今後も物の値段は上がっていくことになります。この流れは他の先進国も同様でグローバルスタンダードだそうです。新型コロナ騒動の次は価格やサービスを再考する必要が出てきました。
バブル崩壊後、失われた30年と言われていますが、その頃の収支計画を見返すと、人件費や水道光熱費などの支出は年2%アップ。会費など収入は3年毎に5%アップで組まれていました。なので、失われた30年を脱却して本来の流れに戻るとポジティブに考えていくしかありません。

放置型24時間ジムは厳しい戦いが待っている

指導サービスで差をつけられない放置型24時間ジムは、同種競合が増えた影響で差別化策としては会費ディスカウントしか戦う武器がありません。賃料・光熱費が上がっていく中でディスカウント戦略しかないのは厳しいですよね。
先日、アメリカの大手マシンメーカー担当者と話す機会があり、日本よりインフレが激しいアメリカの状態を教えて頂きました。アメリカは今バーガーショップなどでも時給3,000円くらい出さないと採用できないようです。そんなアメリカで会費1,400円(10ドル)の大型24時間ジムを2000店舗以上展開するプラネットフィットネスでは、70%が月間利用0回と聞きました。日本でも20-25%の割合で月間利用0回はいますが、70%とは驚きです。けれど会費がスタバ1回分程度と安いので退会もせず放置している方が多いのだとか。日本でも「ちょこざっぷ」は小規模店舗ながら既に550店舗、会員数55万人との情報が出ています。なんと1店舗1000名平均となります。あの小さな店舗では通常のクラブ利用率であれば捌けるわけがないので、プラネットフィットネス同様に多くの月間利用0回を含む低利用者が存在していると理解できます。税込3,278円とスタバ1回分ではなく、焼肉食べ放題1回分なので、今後の定着率が気になるところですが、きっと更なる会費ディスカウントなどで囲い込みをしてくるのだろうと想像はできます。
放置型の行き着く先は、会費税込3,000円以下が勝負ラインになることでしょう。フリーウエイトを充実したクラブは一部の会員の利用率が高く、滞在時間も長くなるので熾烈な価格競争の中では、成功難易度は更に上がりそうです。

総合クラブはオワコンなのか

コロナ以降、多くの総合クラブは赤字から脱却できていないことでしょう。これだけ大量の24時間ジムや格安ジムができれば新規客獲得もままなりません。そんなな中で考えなければならないのは、会員の多くを占める高齢者の会員維持です。年金に頼る高齢者、これから年金をもらう世代にとっても、インフレにより毎年収入が2%減るのと同じことなります。5年も経過すれば△10%となり、年金生活者の財布の紐は非常にキツくなることでしょう。光熱費の高騰、今後続く毎年の経費や人件費の上昇。それを補うための会費値上げと悪循環になりますので、会員数維持が厳しくなるのは火を見るより明らかです。今から運営方法を見直していかなければオワコン化してしまうことは理解いただけましたか?
私は本誌にて様々な運営改善方法を紹介してきました。前号でもジム編として具体的な取り組み方法を掲載しました。今号ではスタジオ・プールも含めて更に改善方法を深掘りしていきます。

価値あるプログラムを提供する<ジム・プール>

価値あるプログラムと聞かれると、パーソナルトレーニングを思い浮かべる方が多いでしょう。でも内容が薄っぺら過ぎて話になりません。トレーナーは自身が趣味としているボディメイクを会員に押し付けているに過ぎません。1時間でできるプログラムなど種目数も限られてきます。そこのニーズが平均年齢55歳の総合クラブ会員にどれくらいあるのでしょうか?パーソナル売上が不調なのも当たり前なのです。
例えば、中高年の悩みで「膝の痛み」があります。歩くと痛い、膝に水が溜まる、正座ができない・・・など非常に多くの方が悩んでいます。TV CMでもサプリメントのCMで見かけますよね。それだけニーズがあるということです。整形外科でレントゲンを撮っても、「悪いところはありません。」と言われ、仕方なく整骨院で鍼治療や電気治療を1回5,000円程度支払って通っている。そんな方は多いのです。
これらの症状を改善するのは整骨院では難しく、日々自身でケアをしていかなければ良くなりません。ではどうすれば良いのか?答えは簡単です。筋膜リリースをすることです。クラブではフォームローラーをストレッチゾーンに置いて、基本的な筋膜リリースの方法は教えていますが、実は筋膜リリースも非常に奥が深く、どのようにリリースすれば痛みが改善できるのか様々なノウハウがあります。興味がある方はYouTubeで検索すれば治療家の方の動画をたくさん見ることができます。
直接触れることもなく、特別な国家資格も必要もなく、複数の会員に一度に指導でき、辛い痛みを改善することができる。更に衰えた筋力を戻す運動も、プールやジムで行うことで根治することが出来る。高いお金を払って整骨院に行かなくても、痛みから解放されるなら価値はとても感じていただけるはずです。
ボディメイクしたい!これがニーズだと若いトレーナーは思いがちです。別のニーズの存在を教え、手法を学ばせ、商品化する。最近の経営陣にはその能力が欠けていると思います。自身に興味がなく、トレーニングも分からないから、現場のトレーナーに任せている!そんなでは新しいニーズを見つけることもできません。
これ以外にも、姿勢改善・骨盤矯正なども昔から人気コンテンツです。悩み、コンプレックスを解消できるなら人は集いお金を払います。

価値あるプログラムを提供する<スタジオ>
経営難からフリーインストラクターのフィーは下落の一途です。失われた30年・・・その時代1レッスン5,000円は当たり前。人によっては8,000円以上稼ぐのがスタジオインストラクターでした。今は3,500円程度と、金額維持どころか大暴落しています。
フリーのインストラクターになりたい若者が少ないのも当然です。
会員は当たり前のように連続受講をし、ただ時間を消費することを目的としている。この状態を招いたのはクラブ経営者であり、被害者はフリーインストラクターなのです。
スタジオ改革の手法は過去何度も取り上げていますが、優先予約制度と課金制度、そしてグループパーソナルの3つです。これでスタジオは激変します。
まず、本数を多く見せるために、「これだ!」という当たりレッスン以外を省きましょう。省かれる多くが常連の時間潰しレッスンで間違いありません。
会員には月間4.5本のレッスン優先予約を与え、Webで予約を取るようにします。そうすることで、ライト層に確実に満足できる価値あるレッスンを受講できる環境を確保します。更に、1日に受講できるレッスンを1本までとし、2本目からは550円の課金をさせる。また、追加優先予約を希望する場合にも550円の課金をさせる。
クラブを取り巻く環境にもよりますが、ここまで改善することができます。
また、フリーインストラクターによっては別途課金レッスンとして、インストラクターフィーを補うこともできます。
最後にグループパーソナルですが、インストラクターからすれば同じレッスンを行い、同じフィーが得られるなら、30名でも3名でも問題はありません。仮に6,000円として、会員様3名で各自2,000円負担して、好きな先生にセミパーソナルでレッスンをしてもらう。とても価値があるはずです。パーソナルはジムインストラクターのもの。と変な思い込みをしている経営陣がいますが、実はスタジオインストラクターの少人数セミパーソナルレッスンの方がニーズはあるかもしれません。
クラブにはフリーインストラクターの受付パネルを掲載して、ジムの外部パーソナルトレーナーと同じようにPRしてあげましょう。専用のミニスタジオを作るのもいいでしょう。このクラブであれば十分に稼げる!と思えばどんどんインストラクターは集まってきます。価値のあるスタジオへ進化でき、新たな会員も集まってくるのです。

まとめ

ただ楽しむフィットネスクラブから、会費は高くても価値のある内容を提供できるクラブへ進化していかなければ、これからのインフレ時代に勝ち残れません。次号からは価値ある商品を作り上げても、それをどうセールスすれば成功するのか?そのセールステクニックを紹介していきます。

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