24時間ジムプロデュース

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2019年11月25日月曜日

フィットネスジム |簡単初期カウンセリングトーク


はじめに
経営陣の皆さん。
PCで売上数字ばかり見ていてはダメですよ。
「売上が伸びない!」「初期定着がうまくいかない!」
24時間ジムが近所に出来たから、多少営業を受けるのは仕方ない。。。」
そんな弱音を脳内で連呼していませんか?
私は1日クラブ診断コンサルなどで全国各地に呼ばれますが、売上向上につながる改善ポイントをいくつも見つけることができます。
その中の一つを今号では深く掘り下げていきます。

クラブのカウンセリングは受けていますか?
「初期定着がうまく行かない!」必ず相談受ける内容の一つです。
私は下記の質問を必ずします。
「そもそもですが、オリエンテーションから始まる初期定着策全般を、新規会員と同じように体験しましたか?」
「スタッフが話す定番トークを自身も話すことができますか?」
「競合クラブに会員となり、同様に初期定着策全般を体験し、自クラブとクオリティを徹底比較していますか?」
断言できます。売上が伸びないクラブの経営陣は一切やっていません!
これは他の産業ではあり得ないことなのです。
飲食店の経営者が、競合他社の人気商品の味を知らないとでも?
自動車メーカーが、研究開発のため競合他社の車に乗ったこともないとでも?
自クラブの施設やサービスを利用していないのに、売上が・・・など悩んでいる経営陣が多すぎです。
そんな程度だから、サービスもない24時間ジムに会員を奪われるのです。
「そうか!24時間営業にしよう!」そんな間違った判断をくだし、結果的にさほど会員が増えない・・・そんな結果を招いているクラブも同じレベルです。
利用していないから、ジムのラインナップが24時間ジム利用会員のニーズにあっていないこともわかっていないのです。
運動が嫌いで、自施設を利用もせず、競合クラブのサービスも知らない・・・そんな経営陣のクラブが魅力的であるはずがないのです。
私のクライアントで15年お付き合いのあるオーナー様は建築会社の社長でもありますが、毎月経営会議の後は私とともにジムでトレーニングをしています。それ以外でも週に定期的に利用して、会員と直接コミュニケーションを取ることで、多くのフィードバックをスタッフに与えています。顧客目線と経営目線が非常にバランスよく機能していて、常にクラブは最先端を維持し、高いクオリティを保っています。
成功するには当然必要なことですよね。

カウンセリングテクニック|来館頻度
「週に何回通えば効果が出ますか?」この問いを各スタッフにしてみましょう。
きっと多くが週2〜3回と答えるはずです。
また、前提条件をつけて返答も様々かもしれません。
この時点でクラブ経営の実際を、現場スタッフが理解していない事がわかります。
考えてもみてください。月間利用0回の方は何%いますか?多分20%前後のはずです。月間利用3回以下の方まで含めると?40%前後に達するはずです。
週2回以上通えている会員は全体の30%に過ぎません。その非常に高いハードルを初回カウンセリングで与えていることに気が付いていないのです。
週2〜3回通えない=効果が出ない=行っても意味がない!と脳内変換されるのです。
確かに理想は週2〜3回通うことでしょうが、クラブとしての返答は「週1回で効果が期待出来ます。」このトークに統一しなければ、退会率を自分たちでアップさせてしまうのです。

カウンセリングテクニック|食事指導
ダイエットは入会目的で必ず上位に位置します。
ここで考えなければならないのは、願望と本音を間違えてはいけないということです。
確かに願望はダイエットをして痩せたいのかもしれませんが、既存会員の多くが「痩せたいのよね!」と常に言っていますが、本気で痩せる努力をされている方は僅かです。
それよりも「楽しく運動でき、結果として痩せる事ができたらいいな!」こちらが本音なのです。
けれどもスタッフは、その目的を鵜呑みにしてカウンセリングを行う傾向にあります。
今まで運動習慣すらなかった新規会員は、仕事帰りに継続的にクラブに来る事自体ハードルが高いのです。これは先ほどの来館頻度を説明したのでわかるはずです。
それなのに本気の糖質制限など教えられてもプレッシャーが増すだけです。
そもそも長年かけて脂肪を蓄えてきたのに、数ヶ月で全て落とそうなんてカラダへの負担が尋常でありません。
では本当の本気の方以外には、どのようにカウンセリングをして行けばいいかを紹介していきます。
抑えておくポイント
1.      ホメオスタシス(恒常性)を知る
2.      カロリー計算はしない
3.      簡単に続きそうと思える
4.      クラブに来る日は楽しい
では1から解説します。
月に落としていい体重は全体重の5%まで!
例え100kgの方でも月5kgまでなのです。
それ以上頑張っても人体は栄養不足による生命危険を感じて、ホメオスタシス(恒常性)が働き元の状態に戻そうとします。
ある程度体重を減らすと停滞期が来るのはこのせいです。なので、2ヶ月で痩せます!そんなパーソナルジムの卒業生にリバウンドが多いのも納得できるはず。
これを理解できれば、目標達成に最低でも何ヶ月必要なのかが理解いただけます。
私は、早々に月の目標数値まで到達した方には、太らない程度にコントロールしながら食べる量を増やしていただくようにします。どうせ落ちないわけですし、気分的にもカラダ的にも楽になります。
次に2です。カロリー計算をしない!
これは数字通りに食事をするなんて、本当の本気の方以外無理だからです。
毎日体重計に乗って一喜一憂するのも無駄と伝えます。
これは塩分の濃い食べ物や、炭水化物を多くとると水分をカラダが蓄えてしまうので、一時的に体重計の数値が悪くなるからです。
では、実際のカウンセリングでの進め方は次の通り
「昨日食べた物をお聞きしますね。」
「朝は何時に起きて何時に何を食べましたか?」
「お昼は何時に何を食べましたか?」
「夜は何時に何を食べましたか?」
「間食などはありませんか?」
「寝たのは何時ですか?」
聞く項目は以上です。これで生活のリズムがつかめます。
続いて、「昨日の食事を振り返ると改善すべき点はありますか?」この質問で栄養の知識レベルを把握します。会員はあれこれ話しますが、ポイントは1つタンパク質の量です。
筋肉をつけるには、体重1kg当たり1.5g程度は摂取する必要があります。けれども食事をヒヤリングすれば足りてないと思うはずです。クラブで運動して体力をつけていくのに必要なタンパク質の量を教えてあげます。
次に具体的に食事の取り方を伝えていきますが、OLさんやサラリーマンの場合、朝食と昼食の間は短く、昼食と夜食の間が長いケースがほとんどです。なので、朝食をスムージープロティンに変更していただきます。そうする事でカロリーカットと十分なタンパク質や栄養素を摂取できます。最近のデータでは夜減らそうが、朝減らそうが痩せるスピードに差はないそうです。なので、生活に最も影響のない朝食を変更しています。
昼に関しては簡単です。「そば屋さんで天ぷらそばと鳥南蛮そばなら、どちらを食べればいいですか?」ほぼ正解します。付き合いもあるでしょうし、入店したお店で正解なメニューを選択してください。」夜に関しても、「家族団欒の食事ですから、ご飯を半分にして、あとは同じものを食べてください。」と指導します。
「これで続けてみて、落ちるスピードが遅ければ少し昼食と夕食を意識してくださいね。」いかがですか?スタッフもトークを簡単に覚えられますし、会員にも大きな負担をかけません。更に物販にも誘導できています。
このようにカロリー計算などしなくても、十分なカウンセリングが可能なのです。
また3の、簡単に続きそうと思える!も網羅できていますよね。
では最後の4について。クラブに来る日は楽しい!
低血糖状態でトレーニングをすると、筋肉にも悪い影響が出ますし、何よりもネガティブな思考になります。脳がブレーキをかけるわけですね。そうなるとトレーニングが楽しいはずがありません。なので、クラブに来る日はスイーツ解禁デー!「日頃我慢しているスイーツなどを食べて、罪悪感と血糖値をブンブンにあげてきてください。そして罪悪感が消えるまで頑張りましょ!」と伝えます。パブロフの犬ではありませんが、クラブに行く=楽しみ!という思考になるのです。

まとめ
続きは次回ご紹介します。
会員には専門知識を直球でぶつけるのではなく、ストレスを感じずに楽しみながら継続できるように導いてあげる必要があります。
同時にスタッフも覚えやすくすることで、カウンセリングの品質も保てるのです。
是非、自クラブのカウンセリングを受けて内容をチェックしてみてください。
















2019年9月24日火曜日

24時間ジムもクラブinクラブでライフスタイル提案


プロローグ
24時間ジムが続々と増えています。
過去にクラブ運営経験もない企業がFCを仕掛けています。
「我々の業界も舐められたものだ!そんなに簡単なビジネスではない!」業界人は口々に言います。私もそう思います。5年先も繁栄できているでしょうか?
当然、今後定着戦略を盛り込んだ24時間ジムも出てくるでしょうが、多くがイナゴのように市場を食い荒らし、2-3年で衰退していくでしょう。
その間、既存クラブは会員を少数ですが奪われ、何より新規入会は落ち込み、経営を苦しめることになるのは間違いありません。
これは仕方のないことですから、頭を切り替えていかなければなりません。会員数という数を追うことから、売上金額を追うことに考えをシフトすることです。会員1人当たりの客単価を上げ、会員数減少分をカバーしていけばいいのです。その手法は何度も記事にしておりますのでバックナンバーを読み返してみると良いでしょう。
一例ですが、私のプロデュースクラブからの報告では、新規入会者の50%が「初めてパーソナル」というパーソナルトレーニングパッケージを購入されています。
これは勝手に売れているのではなく、スタッフが必要性を説き購入をさせているのです。
このようなパッケージを購入いただくことで、初心者は不安なくスタートでき、継続にも大きく貢献します。このようなセールス力は、総合クラブは極めて低く販売をためらうスタッフがいるほどです。24時間ジムなどでも掲示板にパーソナルトレーナーの紹介POPがあるだけ。これでは売れるものも売れません。

新規集客が苦しい時は、クラブを次のステージに進化させるチャンス!
取り組む課題は2つ
    会員1人当たりの客単価を上げていくセールス力を身につける。
    ライフスタイルの提案できる価値あるクラブになること。
前置きが長くなりましたが、今号では②ライフスタイルの提案について解説していきます。

クラブの常連は何らかのコミュニティに属している
会員を観察してみましょう。スタジオの常連さんは男女年齢関係なく仲が良く、クラブ外でも交流があります。コミュニティが出来上がっているわけです。これはレッスンで楽しい時間を共にすることで生まれる仲間意識なのだと思います。
ジムでもマッチョエリアの常連さんは、筋肉の褒め合い、挙上重量の褒め合いでコミュニティができています。プールでもマスターズ大会に出場する会員などでコミュニティができているはずです。
各運動エリアそれぞれ、楽しい時間を共にすることで輪が出来てやめなくなる。わかっているけど意識的に仕掛けられているクラブは少ないのでは?
スタジオというのは閉鎖空間で、全員が同じ動きでシンクロするので、楽しく輪ができやすい環境です。常連による連続受講、場所取りなどの問題を解決できればスムーズにインストラクターを中心に楽しい輪ができてきます。
対策としては、レッスン予約システムで問題は解決できます。詳しくはバックナンバーをお読みください。
プールにおいては、アクアビクスを今一度注目することです。20年前迄あれほど活気があったアクアビクス。担当クラブでも1レッスンで80名入り、レッスン後にプールの水位が減った・・・などの笑い話もあったほど。
私もプールの設計をする際に、波消しの防波堤を必ずつけたほどです。
あの活気はなぜなくなったのでしょうか?原因はインストラクターの流出です。暑く湿度の高いプールでのレッスンは過酷です。水の中での動きをプールサイドでインストラクションするので、筋肉や関節にも相当な負荷がかかります。それなのに、スタジオインストラクターよりも下に見られ、フィーでも優遇されていたとは言いがたい現実がありました。そんな時にヨガブームが到来し、専門スタジオも増えたことから、多くのアクアビクスインストラクターがヨガインストラクターへと転身していきました。
それによりクオリティが低下して、会員からの支持を失い衰退したのだと私は思っています。本来ならば総合クラブ最大の武器であるプールを活かせていない・・・何とも嘆かわしいことですが、スタジオではプレコリオで社員スタッフが集客できているのですから、応用してプログラム構築し、再度輝かせることは可能なはずですよ。
そうすれば、プールでもどんどんコミュニティが出来上がっていきます。

クラブ内だけで物事を考えるのは卒業しよう!
スタジオ、プールに比べて難しいのはジムです。
ジムは基本的に鍛錬の場で、楽しいと思うことは基本無いと思います。
ただ昔と違い、女性も筋トレをするとムキムキになるという偏見はなくなりジムで鍛える女性も非常に増えてきた。これはクラブとしては嬉しいところです。
でも、ダイエットしたい!運動不足を解消したい!
そんな、ほんわかした理由でモチベーションが長く続くと思いますか?
それらは願望であり本音ではなかったりします。まずは楽しく環境に馴染ませることが最優先なのですが、インストラクターは会員の願望を真に受けて、プログラムや食事指導を行なっていきます。これは会員からすると重いのです。これでは楽しいコミュニティはなかなか作れません。

クラブから倶楽部へ
30年ほど前、フィットネスクラブの初期の頃はクラブinクラブという考えがありました。
私も師である中嶋良一氏の号令の下、スキーツアー、ツーリングクラブ、お花見などの各種宴会、スポーツパーティ、綱引き大会、地域イベントへの参加など、数限りないイベントを企画し、会員とともに楽しんだものです。
会員をイベントに引き込むためには、まずは会員の名前を覚えろ。仕事と趣味を把握しろ。と言われ、定期的に抜き打ちテストをされたものです。
そのようなクラブでしたから、会員との絆も深く、会員同士も仲がよく、競合に一喜一憂しない強固な運営をできていました。
悲しくも、フィットネスクラブブームにより、出店が加速したことでインストラクターは離れ離れになり、1店舗の会員数も3000名〜5000名と規模が拡大し、会員をただの点でしか見なくなっていきました。
クラブが乱立する今こそ、初心に戻り足元を固める必要があると私は思います。

テーマはクラブinクラブ 大人の部活
総合クラブであれば、子供のスイミング指導に追われ、プレコリを習得に追われ、それ以外に労力割くのは勘弁してください。そんな状況でしょう。
24時間ジムなどであれば、入会受付と掃除がメインの仕事で、指導やプラスアルファの業務などとんでもない。と考えることでしょう。
本来であれば成熟した既存店が取り組むのが望ましいのですが、様々な問題もあり実現が難しいクラブもあるでしょう。
逆に新規クラブの場合は何の抵抗もなくクラブコンセプトとして組み込めます。
最近の新規出店といえば、当社の場合多くが24時間ジムになりますが、オーナーさんと面談を繰り返し、ちゃんと運営のポイントを共感いただいた方のみ仕事を受けています。
そこで出す条件は、
    出店地域の地場企業であること。
    オーナー自身が本気で取り組む気持ちがあること
    基本指導の重要性を理解していただけること
   クラブinクラブを取り組む覚悟があること
上記の4つとなります。
    の内容は簡単にまとめると
・オリエンテーション
・マシンガイダンス
・ミニレッスン
・初心者専門パーソナルトレーニング
となります。会員は必ず名前で呼び、日々コミュニケーションを取ることで人間関係を築き、企画したイベントに誘い込みます。
例えば、カヤックやSUPなど夏の定番です。スキューバのように難しくもなく手軽に取り組めます。やってみたいなとは思うけど、そのチャンスがないという方が多いはずです。クラブイベントを開催し誘いだす。トレーニングをいくらしていても、体の使い方は全く違います。うまくできなかったり、予期せぬ筋肉痛に襲われたり、これは上達するためにはファンクショナルトレーニングも行わなきゃ。。。と体で理解します。次こそという気持ちがやる気スイッチを押します。また参加者同士仲間意識も芽生え、クラブでのコミュニケーションが活性化します。これは一例ですが、そのほかハイキングであったり、洞窟探検ツアーだったり、普段自分たちでは二の足を踏むアウトドアに連れ出す。お祭りのチームを作り参加する。綱引きチームを作り大会に参加する。ワンコのしつけ教室を開催する。などなど。
まさに30年前に行っていたことを再トライしています。

まとめ
これからは淘汰の時代です。プラスアルファの価値を提案できるクラブになりましょう。
金太郎飴のように、看板が違うだけで同じマシン、同じスタジオプログラムが並んでいるだけでは、会費ディスカウントしか生き残る道は無くなります。アメリカをみてください。PlanetFitnessなど24時間大型のクラブでも会費はたった10ドルです。日本も格安クラブなども出現し価格破壊が進んでいます。
ライフスタイルの提案できる価値あるクラブが求められています。