24時間ジムプロデュース

24時間ジムプロデュース
圧倒的に勝てる! そのノウハウを比較ください。

2018年11月28日水曜日

24時間ジムバブルを生き抜く


2018 IHRSAグローバルリポートに掲載されている各国フィットネス参加率をまとめてみました。日本は皆さんがご存知の通り3.33%。お隣の韓国は7.25%と2倍以上の差をつけられています。いつのまに?イメージとしては日本より韓国が遅れているイメージがありましたが、気が付けば遥か先に行ってしまいました。韓国だけではなくアジア圏では、香港5.85%、シンガポール5.76%と先行しており、後ろを見れば台湾がすぐそこまで迫っています。
しかし、日本は空前のフィットネスバブル。24時間ジムやブティックスタジオが出店ラッシュで、聞いたこともないチェーン店がどんどん生まれています。正確な店舗数や予想会員数など誰も把握できない状況だと思います。実際は3.33%よりも高いクラブ参加率になっているかもしれません。
このようにクラブ数が増え、消費者は選択肢が増えるわけですから、今までと同様の広告戦略では反響も弱まり、見学からの入会率も下がってくるはずです。事実そのような相談も増えています。
今号では総合クラブが集客をV字回復させるためにするべきこと!24時間ジムが同種競合に負けないためには!ブティッククラブの生き残り策!この3つのポイントで考えていきます。

総合クラブが集客をV字回復させるためにするべきこと!
当社を訪れるクラブ経営者から最近聞かれるのが、「24時間営業にすれば会員は増えますかね?」です。「さほど増えません!」私は必ず同じ答えをします。24時間ジムは700-800名くらい集めているようだ、24時間営業にすれば500名程度増えるのではないだろうか?施設は総合クラブのほうが充実しているのだから・・・と私の答えに対して不服そうに反論されてきます。会員の目線から見れば24時間営業は嬉しい限りです。クラブ側は経費アップを上回る会員集客が得られなければ意味がありません。
ここで24時間ジムがなぜ集客できているのかを考えなければ先に進めません。
<検索について>
フィットネスという単語では検索されない。地域名×ジムで検索する方が圧倒的です。
80%以上がスマホで検索されますのでスマホで地域名×ジムで検索してみましょう。
・ご自身のクラブがGoogleマップで何位に表示されるのか?
Googleマップで口コミは何件で評価は何点か?
会員の皆様に投稿いただくようなクラブ企画を行い、口コミと評価をアップさせる。
Googleマップから飛んだウェブサイトのイメージは?
店舗TOPではなく総合TOPに飛ぶようになっていた。などすぐ修正できるポイントも見つけ出せます。スマホ最適化ページになっていない。ジムで検索されたのに、他エリアの情報が目立ちジムの情報が見にくいなど。
24時間ジムは、24時間利用できるジムなので情報もシンプルで施設写真と料金だけです。それがスマホでの見やすさになるのです。
対策はAppleのサイトを参考にして説明します。iPadで検索すればiPadの専用ページが表示され、魅力的なTOP画像が表示され、下にスクロールすればiPadの特徴がページから離脱することなく全て紹介され、気に入れば購入ボタンを押せばいいだけです。
これをフィットネスクラブに当てはめると、ジムで検索された方にはジムの魅力的なTOP画像が表示され、下にスクロールすればジムの魅力が全て紹介されている。このようにアイテムごとにページを作り上げることが大切なのです。
このような対策をすると、webからの誘客が改善され、決して24時間営業することだけが、集客できるポイントではないということが理解いただけます。
<アイテムについて>
SNSの発達で興味を持ったことはいくらでも深く探求できるようになりました。トレーニングをしたことが無くても、YouTubeを見れば筋トレYouTuberと呼ばれる方たちが数多くの動画を配信しています。効果的なトレーニングの仕方、サプリメントの摂り方、ダイエットのための食事調理法まであらゆることを知ることができます。要は頭でっかちな初心者が増えているということです。初心者なのにプレワークアウトドリンクを飲み、運動中はエクステンドBCAAをマイプロティンのガロンボトルで飲み、運動後はEAAとカーボを入れる・・・装備もパワーグリップ、トレーニングベルト、SBDのスリーブまで買いそろえている方も・・・そんな初心者を見かけます。プレコリオダンサーのクラブスタッフはこれが何に良いのかも分からない方が多いはずです。
どうせ努力するなら、最短で効率的に結果を出したい!という願いですから、トレーニング器具にもこだわります。男性も女性もフリーウエイト、ケーブルに興味を示し、それらのマシンの充実度もクラブ選択の大きなポイントとなります。
フィットネスクラブは過去にボディビルダー的な上級者を排除するためにフリーウエイトエリアを縮小するなど対策を取ってきましたが、皮肉にも時代は見栄え重視のフィットネスマシンからトレーニングマシンへとニーズが移っているということです。
24時間ジムも初期のラインナップと、新規店のラインナップは全く違います。トレーニングマシンはよりトレーニング効果を優先したラインへと進化し、フリーウエイトもダンベルが50㎏、パワーラックやスミスマシンも複数台導入され、45度レッグプレスやハックスクワットマシン、プレートローデットマシンまで導入され、ラインナップはゴールドジム並みになってきています。
24時間ジムを牽引するエニタイムフィットネスにはYouTuberも群がります。最近の店舗はマシンのラインナップが良いことと、動画撮影がOKであるということです。一般的なクラブは動画撮影どころか写真撮影も禁止です。ですからYouTuberはエニタイムフィットネスに行くしかないのです。そして発信される膨大な動画がエニタイムフィットネスの宣伝となり、通いたい本格的なクラブというイメージになっていきます。あこがれのYouTuberと同じマシンでトレーニングをしたい気持ちは理解できますよね。
では、上記を踏まえて対策を考えると、ランニングマシンとバイクばかりが並ぶフィットネスマシンでは消費者のお眼鏡に叶わないということです。流行りの美尻トレーニングも叶いません。私はリニューアルする際にはジムを2つにゾーン分けします。既存のフィットネスゾーン、新設するトレーニングゾーンです。本格的なトレーニングマシンやフリーウエイトに加え、カーディオも自走式トレッドミルやローイングマシンなどを導入していきます。
そして、<検索について>でも紹介したwebYouTubeチャンネルを組み込み紹介していきます。
24時間営業にする前に、紹介した以外にも入会セールス強化など対策を取らなければならないポイントがたくさんあります。

24時間ジムが同種競合に負けないためには!
24時間ジムプロデュースの仕事も増えてきました。最近ではトレーナーの独立開業パターンや、パチンコ店、不動産業などを営む企業からの参入が多く相談に来られます。目ぼしいエリアには既に出店している24時間クラブがあり、後発として戦いを挑む格好となります。私はサービスが無い24時間ジムは、万全の競合対策で挑む新規店には勝てないと考えています。さらにそれが初期型24時間クラブの場合は牙城を崩すのは容易です。
私のプロデュースクラブの特徴は、フィットネスジムとアスリートジムを2つのエリアを持ち、フィットネスジムは低価格で提供し、アスリートジムはやや高額に設定しています。更にパーソナルトレーナーが活躍できるようにファンクショナルエリアを設置し、幅広い年齢層にサービスできる環境を作ります。
何より肝心なのは人材育成。24時間ジムは無人でサービスもない・・・ではなく、YouTuberを先生とする層以外には基本的なサービス提供は必要です。
基本的なサービスとは、入会セールス、オリエンテーション、ミニレッスンなどです。
24時間ジムがこれだけ出店すれば、当然パーソナルトレーナーの需要が高まります。
クラブの基本的なサービスまでも網羅できるパーソナルトレーナーの育成がカギとなるはずです。
NPTA日本パーソナルトレーナーズアカデミー>
北海道から沖縄まで全国各地で統一したカリキュラムで、現役で活躍されているパーソナルトレーナーから学べる環境を作りました。このように24時間ジムで活躍できる人材を育成する動きは、今後より活発になってくると思います。
負けない24時間ジムになるには、ポイントを押さえた施設開発と、パーソナルトレーナー育成がガキとなります。

ブティッククラブの生き残り策!
フィールサイクルから火が付いた暗闇エクササイズシリーズ。暗闇トランポリンのジャンプワンも、ホットヨガのLAVAも、これら全て仕掛けているのは同じベンチャーバンクという会社。既存の総合クラブもこぞってホットヨガを導入し、暗闇エクササイズを導入していますが、要はベンチャーバンクが火をつけたブームを真似しているに過ぎない。
真似の中でもホットヨガはヨガインストラクターの養成機関も多くあり、スタッフ調達やクオリティ維持が容易でしたから全国で根付きましたが、サイクルやトランポリンなどはプレコリオ頼みというクラブが多いと感じています。総合クラブであれば、その他にアイテムも多いので誤魔化しがききますが、専門店となるとそうはいきません。ヒットアイテムをいくつか盛り込んだスタジオをオープンしたとしても、中身がプレコリオであれば、どこでも受講できるわけですから、価値はすぐに感じなくなります。
ブティックスタジオで生き残るには、研修開発を行う本部を構え、最初からある程度の店舗数をオープンする覚悟でプログラムを独自開発しなければなりません。
そうなると流行りものに手を出すのは危険です。ポット出たものは数年ですたれる危険性も大だからです。長年愛されているプログラムの、バージョンアップ版を出す。これが成功のポイントと考えます。
<ライトピラティスアカデミー>
余談ですが、これから最も伸びるのは100年間人気プログラムのピラティスです。それも専用のマシンを使ったリフォーマーピラティス。ブティックスタジオ向けの資格発行やプログラム提供のために、ライトピラティスアカデミーも設立しています。

まとめ
フィットネスバブルを生き抜くヒントは見つかりましたか?これから選別、淘汰が始まります。後手に回ることなく消費者に選ばれるクラブを目指しましょう。

2018年9月28日金曜日

トレーニングマシンブランドを考える


スポルテック2018の感想です。
フィットネスクラブでよく見かけるアメリカ・ヨーロッパの有名メーカー以外にも多くのマシンメーカーがあることに皆さんビックリされるはずです。その多くが中国などアジア圏で生産されるメーカーなのですが、日本人の感覚としてアメリカ・ヨーロッパ製品と比べると品質・性能で劣っており、購入する対象ではないと考えている方も多いでしょう。
私もそんな一人だったわけですが、最近ではクライアントクラブなどにも導入され、実際に使用してみると、「おっ良いじゃないか!」と逆に期待を裏切る性能であったりします。
スポルテック2018では中国マシンメーカーの社長と直接長時間お話をする機会があり、色々と教えていただいたのですが、私の知らない裏話を多く聞くことができました。
その中の一つが、欧米有名ブランドのマシンを何ブランドも製造しているということ。要はアメリカのメーカーといえども、製造は中国で行っており世界中に出荷されているということです。
そのようなメーカーが、中国国内や周辺国のフィットネスブームに対応するべく独自ブランドを販売している。
有名メーカーは販促など様々なコストがかかりますので実購入価格はどうしても高くなります。大手のクラブであれば特別な割引も適応されるでしょうが、地方のクラブやこれから独立オープンを目指すオーナーには高嶺の花であることも事実です。
ちゃんと探せば、同等の商品が30%程度安く購入できるかもしれません。
ただし、スポルテックなどに出店していないメーカーには相当な粗悪メーカーもありますので安さだけで飛びつくのは注意が必要です。

欧米マシンメーカーにあこがれを持つ理由
そもそも、なぜ欧米のメーカーにあこがれを持つのか? この点についても考えてみましょう。
トレーニング雑誌やYoutubeなどで、有名なボディビルダーやアスリートがトレーニングしているマシンにあこがれを持つ心理が大きいと思います。日本人は案外アメリカ贔屓です。戦後そのように誘導されたこともあるのでしょうが、アメリカからの情報は鵜呑みにする傾向があり、フィットネスに関してもアメリカが先進国で真似をする対象とされています。アメリカのジムではアメリカメーカーのマシンが揃っているのは当然で、車に例えればアメリカでアメ車が多く走っていることと何ら変わりはありません。もう少し視野を広げる必要もあるかもしれません。

ジムのトレンドについて
トレーニングマシンに関しては、数十年基本的なつくりは変わっていないと思います。椅子の操作が簡単になった程度ではないでしょうか?既存店では性能に大幅な進歩が無ければ新品のマシンに入れ替える必要もなく、現在主に購入されるのはオープンラッシュの24時間ジムくらいかと思います。
それを意識してかスポルテック2018でもトレーニングマシンの陳列は減り、ファンクショナルアングルやグループトレーニングのラインが多く展示されていました。
続々と増える24時間ジムはマシンとフリーウェイトで構成され、最近ではゴールドジムに近いフリーウェイトゾーンを備えたクラブも多くなり、今後この傾向は益々進むと思われます。
総合フィットネスクラブは、お年寄りとスタジオ好きの方が通い、24時間ジムなどに若者やトレーニング式が高い方が通うという図式が見えてきます。
そんな中、ファンクショナルアングルやグループトレーニングなど人的サービスが必要で、24時間ジムには無い楽しさを提供できるアイテムは、総合クラブにとって欲しいアイテムであることは間違いありません。
けれども、実際に購入するには結構なハードルがあります。
1.           スペースの問題 
20坪~30坪程度は必要となるため、ジムを整理する必要があります。けれども、多くのクラブはランニングマシンなどのカーディオは多いが、ウエイトマシンは各1台でフリーウェイトエリアは最低限というところが多いです。そうなるとカーディオを間引くしかスペースを生み出せなかったりします。
2.           過去の黒歴史がブレーキに
数年前TRXが日本にやってきたころ、多くのクラブでアングルを設置しTRXプログラムを提供しましたが、今でも人気プログラムとして活躍しているクラブは極わずかだと思います。良いのは理解していても過去の失敗で踏み出せないクラムも多いはず。
3.           レッスン時間以外の利用
レッスン以外のフリー利用時間のほうが圧倒的に長いわけですが、動きが単調なマシントレーニング指導とは異なり、ファンクショナルトレーニングを指導するには知識と技能が必要です。数多くのスタジオプレコリオを提供しながら、合間を縫ってスタッフ育成が対応できるのか。
これらのハードルを越え、導入にこぎつけたとしても最初は集客に苦労することでしょう。なぜなら若者にも空前のトレーニングブームですが、それはフィジークやフィットネスビキニなどのコンテストに影響された、見栄えの良いカラダを目指すトレーニングだからです。それでも諦めずに時間をかけてファンを増やしていけば競合にない強みとなるでしょう。それだけ難しいアイテムだと思います。

ヨーロッパの最新フィットネス
全身EMSスーツでのトレーニングが複数のブースで紹介されていました。短時間で効率よく結果が出る!を謳い文句に、今年からチラホラ出店が見られる業態ですが、スモールグループのセミパーソナルという今までにない隙間を狙える業態だと感じました。日本では未知数ですが、CMでもお馴染みのSIXPADなどがリアルな店舗展開を開始していることから、ある程度の将来性を感じます。
心配なのは昔からEMS商品は何年か置きにブームが来ては去っていくものなので、本当に効果が出るのか?ブームで終わらないためには結果にかかっていると思います。
EMSスーツとともに注目したのは、動きをキャプチャし精度を計測する機能を備えた大型スクリーンで、バーチャルパーソナルトレーニングを行うPixformanceというマシンです。ドイツでは500店舗を超える店舗で導入されているそうです。複数台を円形に配置し、サーキットトレーニングとして提供されており非常に成功しているそうです。日本ではサーキットトレーニングと言えばカーブスですが、ドイツ発で新たな小型サーキットジムモデルも登場するかもしれません。
本気のトレーニングを考えるアメリカ、新たな発想でユニークな商品を開発するヨーロッパ。
今後は両方に目を向けていく必要がありそうです。
まとめ
総合クラブ同士が競合と呼ばれていた時代は過ぎ去り、24時間ジムやマイクロジムも競合となりえる時代です。何を強みとしてクラブを繁栄させていくのか。本気で考える時期だと思います。特に今後はトレーナーの確保が更に難しくなってきます。リーマンショック後に人件費削減のため肩たたきをした付けが回ってきたのでしょうか。優秀なトレーナーほどプレコリオと雑用ばかりの総合クラブは就職したいと思わなくなり、パーソナルトレーナーの道を選んでいます。
さあ、皆さんのクラブの奥の手は何ですか?

2018年7月25日水曜日

結構知らない集客・定着アップテクニック!低体温編

販促に限界を感じているクラブも多いことでしょう。
折り込みチラシを配布しても費用対効果が悪い・・・でもチラシをやめる勇気はない。
ホームページを変更しようにも、どのようなホームページが集客に有効なのかが分からない・・・など!
今号では新たな着眼点で、集客・定着をアップさせるテクニックをご紹介していきます。

提案型セールスへ移行せよ
広告ではディスカウントキャンペーン。見せかけの入会金操作では反響がなくなり、禁断と言われた月会費ディスカウントも当たり前の光景となりました。
同じ広告を同じエリアに何年も配布していれば、誰が考えても反応が悪くなることは容易に想像がつきます。オープン間もない時期は興味本位で入会する方も多いでしょうが、数年も経過すれば立地・施設・料金で反応しなかった層に対して、別角度のアプローチも必要となってくるはずです。
別角度のアプローチとは何なのか?
「運動して健康になろう」「運動してダイエット」このようなアプローチが一般的ですが、例えば「低体温がもたらす恐怖」など、別角度から運動の必要性を伝えていくということです。ホームページ以外に、LP(ランディングページ)と呼ばれる一枚物の広告ページ(20万程度)を多数投入していくことで、様々な集客フックを仕掛けていきましょう。

低体温を一つの題材としてクラブ集客を考えてみる
健康的な方の基礎体温は36.5℃。低体温とは基礎体温が35℃台の方をいいます。
低体温の下りは初期カウンセリングでも、非常に盛り上がるポイントで、ジムでのウエイトトレーニングの重要性を知っていただき、サプリメント販売につなげるチャンスにもなります。
では、低体温がカラダにどんな影響をもたらすのか確認しましょう。
話題の宝庫であることが分かります。
では具体的にセールストークを組み立てていきましょう。

低体温を題材にセールストークを組み立てる
  • 基礎体温1℃下がると基礎代謝-12%。
ダイエットのシュミレーションをする際に効果的なネタです。「よく食べているのに太らないA子さん!日頃から気にして食べているのに痩せないB子さん!あなたはどちらのタイプ?」と質問すると多くがB子タイプと返答されます。
(※多くの方が基礎体温を把握していませんので、あらかじめ計測をお願いする)
「A子さんとB子さんの違いは基礎体温なのですよ!」と伝え、基礎体温について説明していきます。
「50年前、36.8℃ほどあった平均体温が今では36.2℃程度。そして多くの女性は36℃にも満たない低体温が当たり前に。原因の90%は筋肉量の低下と考えられ、文明の発達による運動不足と、間違ったダイエットの流行が問題です。」
ここから、タンパク質摂取とウエイトトレーニングの必要性を理解していただきます。
  • 基礎体温1℃下がると体内酵素の働きが50%低下
「健康のためにと酵素ドリンクやスムージーなどを飲まれる方がいますが、そもそも低体温で体内酵素の働きが低下しているのであれば、外部からいくら摂取しても意味がありません。便秘で苦しむ女性の原因かもしれません。」
  • 基礎体温1℃下がると免疫力が-37%
「免疫力が低下すると、ウイルスや細菌に対する防御力が下がります。風邪を引きやすくなり、治りにくくなる。またガンを発症するリスクも増えるそうです。ガンは台が一番活性化し、で死滅するということがわかっています。」
  • 女性にとって低体温の深刻なデメリット
「各種婦人科疾患の原因になり、しいては妊娠しづらくなること、妊娠継続や出産にリスクを伴うことも。不妊治療でカラダを整える以前に、自分自身で妊娠できるベースを作る必要があります。」
  • 美容の大敵
「低体温になると血流が悪くなり、太りやすく、浮腫みやすくなります。また、老廃物が溜まりやすくなるのでシワやたるみも起こりやすくなりますし、老化も早まると言われています。」

新たな気づきが意欲をアップ
初期カウンセリングで目的を聞くと多くの会員がダイエット希望です。インストラクターが間違えてはいけないのが、これは願望であって、切実な目的である場合は少ないということです。私も「痩せたい!」と言いながらゴールドジムに通っていますが、着々と太っています。クラブでも「痩せたい!」と言いながら何年も楽しそうに通う会員が多いことでしょう。このようにクラブ環境に馴染み、楽しみ方を見いだせればいいのですが、初期定着が難しいのは、多くがクラブに簡単には馴染み、楽しみを見いだせてないということです。漠然とした「痩せたい」という願望に加え、低体温の下りで自分に当てはまることがあれば、「目からうろこ!そうだったのか!」という感動が生まれます。さらに改善するためには何が必要なのかを理解できれば、もう一つの大きな目的が生まれます。

成果を出し集客に活かす
ボディサイズ測定と体組成分析を実施しているクラブは多いですが、今回取り上げた基礎体温も加えてみましょう。数か月後には「基礎体温がアップした!」の成功談を集めることが可能です。更にカラダに感じた効果を拾い集めます。「便秘が治った!」「浮腫みが無くなった!」「痩せてきた!」「睡眠が改善した!」などなど・・・
館内掲示物やアプローチ資料に加えれば、見学者の入会促進にもなるでしょう。
それに加え、外部集客にPRをしていくことを考えます。インターネットでは様々な悩みが検索されています。便秘、冷え性、ダイエットなどは典型的なものです。逆に低体温などでは検索はあまりされていないでしょう。最初に述べたLP(ランディングページ)を作成し、誘導する流れを構築することです。

LP作戦以外にも、SNSを活用してPRすることもできます。
  • Google系
映像→YouTube
Blog→blogger
SNS→Google+
検索で上位に掲載されるにはGoogle系を攻略することです。
Youtubeなどは容易に上位に表示させることができます。Youtubeに動画投稿をし、Bloggerで動画を埋め込んだ記事を書き、Google+でシェアをすることでSEO対策になります。
  • Facebook系
Facebookは子会社にInstagramを抱えています。Googleの検索には反映されませんが、Facebook内で記事を書き、それをエリア、性別、興味などを指定し少額広告を出すことができ非常に有効です。

成果に裏打ちされたコンテンツがクラブを成長させる
最近は週に2件以上、24時間ジムや小型クラブ出店の相談があります。まさに空前のフィットネスブーム?と思いきや、大半はフィットネスビジネスに思い入れもなく、100坪程度にマシン並べ、セキュリティを導入すれば完成するビジネスモデルだと思われています。比較対象はコインランドリーなどで、無人でもお金が儲かり多店舗も容易だと!
一般的に24時間ジムは会員の30%程度がクラブ未経験と言われていますが、最近では店舗数も増え、通いやすくなったせいか、クラブ未経験の割合が増えています。更に地方では中高年の利用も増えてきています。
総合クラブが長年定着戦略に苦しみ、試行錯誤を繰り返してきたクラブ運営を、無人ビジネスと考えるフィットネスビジネスに思い入れのないオーナーの店舗が長きにわたり繁栄できるわけがありません。
逆にこのブームをチャンスととらえ、成果を積み上げておくことで、会員を奪うことができるようになります。
今号では基礎体温という一例を取り上げ、定着や集客につなげる手法を開設させていただきました。ほかにも切り口は沢山あります。ぜひチャレンジしてみてください!


2018年5月29日火曜日

どうなる24時間ジム


業界未経験企業が短期間で100店舗近く出店するなど、24時間ジム出店の勢いが止まらない。以前もカーブスなどの黒船襲来がありましたが、今回は少し状況が違うようです。
今号では好調な24時間ジムを中心に、今後を予測していきたいと思います。

カーブスとの違い
女性専用30分サーキットで全国に店舗展開するカーブス。
当初、業界関係者の多くはカーブスが成功するとは思っていませんでした。
簡素な油圧マシンで会員数を500名程度集めるなど真偽を疑ったほどです。
好調のカーブスを真似し、同様の専門店が多数生まれましたが、ついに成功の声は聞こえてきませんでした。
カーブスの成功には練りこまれたセールスノウハウがありました。
ですから形だけをまねた店舗は成功できなかったのです。
このように、成功するには他店を圧倒するノウハウがあるものなのですが、24時間ジムはノウハウを必要としません。特に今まで一番大変でもあった人材育成が必要ないことで、業界未経験企業が容易に参入できるようになりました。

24時間ジム参入は容易
24時間セキュリティシステムを導入さえすれば、あとはマシンを配置するだけ!
同様の坪数を必要とするネットカフェなどをオープンするより簡単かもしれません。
フランチャイズもありますが、独自で展開する会社が多いのも頷けます。
マシン購入(仮に5000万と想定)
l  フランチャイズ→ほぼ定価(5000万)
l  独自交渉→定価の50%程度(2500万) 
l  中古マシン→定価の30%程度(1500万)
なんと最大マシン購入費で3500万円も差が出る。
私の会社にも相談者は多く来られますが、皆さん口々に「フランチャイズに加盟してもホームページはチープだし、、、価値を感じない!」と言っています。「加盟金を払うくらいならホームページを充実させて広告費に回したほうがいい!」とも。
ゴールドジムに通う会員が、新規事業でクラブをオープンさせ会員数1000名突破!など、実際の成功例も多くなってきました。

どうなる24時間ジムの今後
マシンメーカーにとってはウハウハの好景気。「マシンの供給が間に合わない!」そんな声も聞こえてきます。
出店するクラブ側も、早く出店して場所を押さえることが成功のポイントと考えているようです。
でも必ず競合は出店してきます。
完全なる施設提供業ですから、クラブへの愛着もなく簡単に移籍されてしまいます。
当然後発のクラブは勝てるプランで出店してきますので、会員を奪われることは明確です。スペースが決まっていて、人的サービスがない24時間ジムにとって対抗策は会費ディスカウントしか道はないはずです。

大型・低価格化が進む
初期の24時間ジムに比べ、最近の24時間ジムはフリーウェイトを充実させ、規模も大きくなってきています。以前はスミスマシンとベンチプレス台程度しかなかったですが、
パワーラック
ハーフラック
プリチャーカール
マルチケーブル
45度レッグプレス
高重量ダンベル
などが導入されているクラブが増えてきました。
ウエイトマシンも、より本格的なラインが導入される傾向があります。
今後はハンマーストレングスに代表されるプレートローデットマシンなど、ゴールドジムに近いラインをそろえたクラブが多くなるはずです。
低価格化も進んできています。上記のラインを備え月会費3000円程度で展開するクラブも出てきています。
現状5060坪程度で8000円近い会費を設定しているクラブが、より大きく、ラインナップも揃い、半額以下の価格設定で競合が出店してきた場合、対抗手段はないはずです。
発祥の地アメリカでも、月10ドルで大型ジムが使い放題のプラネットフィットネスが勝ち組です。日本も同じ道を歩むのは当然です。

生き残るための差別化は
大型・低価格化が進んでいく中、生き残るための差別化について考えていきましょう。
最初に考えるのは、昼間の時間帯の集客アップでしょう。
ターゲットは中高年や主婦となります。この層を集めるにはレッスンを行うことと誰もが答えを出すことでしょう。総合クラブには毎日何時間も楽しむ中高年と主婦を目の当たりにしているのですから。
でも、レッスンをするにはスペースが必要です。更に教えるスタッフも必要になります。そのレッスンをPRして集客する販促も必要になります。この家賃増+人件費増+販促費増に見合う売り上げが見込めるとも思えません。
では、映像レッスンを活用するのはどうでしょうか?撮影したレッスンを流せば人件費はかからない!そんなことを考える方もいます。確かに人件費は抑えられますが、家賃増+販促費増は変わりません。映像レッスンも参加者を満足させるためにはサポートスタッフの活躍がカギとなり、放置して流すだけでは会員は魅力を感じません。なにより時間に余裕のある中高年は総合クラブへ行くはずです。
ファンクショナルエリアを設けるのはどうでしょうか?総合クラブでも閑散としているファンクショナルエリアを24時間ジムに設置しても利用されるとは思いません。
結果、大型・低価格化は進み、パーソナル指導で利益を上げていく戦略しかなくなるでしょう。

既存クラブの24時間対応
200坪強のジム・スタジオ型クラブで、24時間営業にしたところ会員数は1.6倍になりました。フリーウェイトなどの設備はありませんが、営業時間中はスタッフサポートも受けられ、レッスンに参加することもできます。今後このような流れは多くなるでしょう。
なぜこのような会員数増の成果が出るのでしょうか?
24時間営業にしたからでしょうか?あながちそうでもないのです。
クラブのリスティングを分析すると「地域名+ジム」の検索件数が非常に多いことが分かります。「地域名+フィットネス」と比較すれば一目瞭然です。ここで分かることはフィットネスという単語は最近ではパワーがないということです。でも自分たちはフィットネスクラブと表現していますので、検索でもGoogleMapなどでも劣勢だったりするわけです。
これからは総合フィットネスのサイトというよりも、各運動エリアでランディングページを作り、Googleマイビジネスの登録も行い対応していくことで改善できます。そうすると、先ほどの成功例のような結果が出てきます。24時間ジムにとっては更に厳しい状況に追い込まれます。

行きつくところは人
競合も増えてくる。既存のフィットネスクラブも対策をしてくる。
結果、会費をディスカウントするしか道が無くなるかもしれません。
では、そのマイナス分を補い、なおかつ競合対策を考えるならば、な人に頼るしかないのです。
優秀なパーソナルトレーナーの確保が最重要課題となります。
それも、様々なクラブを渡り歩くフリーのパーソナルトレーナーではなく、クラブ専属のパーソナルトレーナーが必要です。
そこで出た結果を発信し、ブランド価値を高めていく。
皮肉なもので、人材育成が必要なく簡単にオープンできる24時間ジムも、今後はパーソナルトレーナーの育成と管理という非常に高いハードルが待っているのです。

まとめ
一昔前、ライザップを真似てパーソナルジムを開業するトレーナーが多数いました。1年も持たずに閉店し、銀行からの借り入れだけが残った。仕事柄そんな方を大勢見てきました。
今回の24時間ジムも同じ匂いがします。いや、オーナーの思い入れがない施設も多いのでもっと危ないかもしれません。24時間ジム閉店ラッシュ。大量の中古マシンが市場に出回る。そんな事態も考えられます。
今号では私なりに24時間ジムの将来を予測してみましたが、最終的に成功できるのは、母艦となる総合フィットネスクラブを持ち、その周辺に24時間ジムを展開し、エリアを面で抑えた企業だろうと思います。