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2017年3月1日水曜日

新規クラブ開発のポイント


はじめに
今号ではクラブ開発のポイントをまとめてみます。今回取り上げるのは郊外ロードサイド200坪タイプです。総合クラブからプール、温浴を除き、極限まで無駄を省いたクラブを想像してください。総合クラブの劣化版と思われるでしょうが、最近では堂々と戦える戦力を磨き上げてきています。

毎年進化するプラン作成
100坪未満の駅前クラブプラン依頼も増えてきましたが、個人的にお勧めなのは運営力が試される郊外ロードサイド200坪タイプ。今まで200坪タイプは数多くオープンさせていますが、出店回数を重ねるごとに少し進化しています。エリアが違えば、競合も違う、そこで戦い、悩み、考え、行動を繰り返すわけですから、ノウハウは溜まってきます。2017年度、現在7件の新規オープンをプランニングしていますが、リピート出店が多く、磨けあげた運営ノウハウで更なる飛躍を目指す意気込みを感じます。では、立地選定、図面作成、プログラム構築、定着戦略、集客戦略を順追って説明していきます。

立地選定ポイント
初期のプールレスクラブは、総合クラブがない地域を狙う隙間産業でした。プール、温浴という魅力的な武器がないので、リーズナブルな会費が唯一の自慢。魅力といえば、当時珍しかったホットヨガも出来るように、スタジオに250万円程度の加温装置を追加したくらい。商圏は車15分圏で15万人が目安、ショッピングセンター内か別棟を狙い出店をしてきました。
現在では、商圏車15分圏で20万人が目安、長年運営している旧型総合クラブが複数存在する。こちらにシフトしてきています。
旧型総合クラブは、会員の平均年齢も高く、各プログラムも常連好みに偏っており、連続受講、場所取りなど、若者や初心者にとって好ましい環境でないことは明確です。最新の200坪プールレスタイプは何故戦えるのか?図面作成からポイントを解説します。

図面作成ポイント
プライバシー対策を徹底する。ロッカールームでは更衣ブースを複数用意します。シャワーエリアは全て個室にし、脱衣室を全てのシャワーに取り付けます。パウダールームは一人一人の場所が明確になるように設計し、更衣室の会員様とカガミ越しに目が合わないように意識した配置にします。照明もパウダールーム以外は照度を控え目にします。これらがポイントです。
温浴充実の総合クラブは、このような点は非常に疎かにされています。何故なのでしょう?私が想像するに、スーパー銭湯を真似して作られたからでは?と思います。所詮、真似をしているので指摘ポイントも多数あります。例えば、入ってすぐカラン、シャワーは奥の方で数もカランより少ないなど。浴槽に浸かると目の前でカランに座り洗体している姿が見える。などなど、結構なダメポイントがあるものです。まず、目的の違いを考えましょう。スーパー銭湯はお風呂に浸かるために行く場所です。フィットネスクラブは運動を主にするところです。運動の目的は「痩せたい」が多いと思います。要するに今の体型を人に披露したくない方が多いということです。運動後、サッとシャワーで汗を流し帰りたい・・・こんなささやかな願いもストレスを感じるようでは入会が得られません。さらに言えば女性の生理対策は?スーパー銭湯は生理中のご利用はNGです。ならばフィットネスクラブは?私が設計する場合、温浴充実型クラブでも生理対策用の別動線シャワールームを設置するなど、仕掛けをちゃんと用意しています。ロッカールームもハダカで平気でウロウロされる・・・そんな日常は最近の若者にはありませんので嫌悪感を感じます。地域密着型であればあるほど、「あそこの奥さんお腹ブヨブヨよ」なんて噂を流されたら・・・こんなことも考えるようです。会員獲得のために充実させた温浴施設も、全ての方の満足につながるわけではなく、足をひっぱるケースもあるということです。
続いて、運動エリアでのポイントです。ジムのランニングマシン配置を例にとります。最前にランニングマシン、その後ろにリカンベント、そしてアップライトバイク。こんな配置が総合クラブでは一般的です。開発担当は初心者にアンケート取りましたか?誰が好んで揺れるお尻を見て欲しいと言われたのでしょうか?私のプロデュースクラブでは、ランニングマシンエリアが独立しており、走っている後ろ姿が見られない工夫がされています。窓側にランニングマシンを並べてクラブ規模のPRしたい・・・こんなことを考えているクラブの経営者は、クラブで運動をしていない、さらに言えば初心者と会話をしていないのでしょう。
スタジオに関しても、ジム側の壁が全てガラスなんてケースも多く見られます。初心者は自信がないので、後方に行きたがる傾向があります。なのに、ガラス越しにジムから下手な動きを見られる・・・もう逃げ場は用具置き場の前しかありません。何故プレッシャーを与えるスタジオを作る必要があるのでしょう?腰壁をしっかり作りプライバシー確保をするのは当然です。
最後にフロントエリアです。小型クラブの場合、人件費の効率化を考えスタッフ配置を一箇所にまとめたマルチフロントにしています。掲示板、ラウンジ、ショップも周辺に配置することで、コミュニケーションエリアを明確にします。
この様に、数多くの中からいくつかの例をあげましたが、シャイな日本人の気持ちを考えていないクラブが多いので、規模が小さくてもポイントを押さえた設計をすれば居心地の良いクラブが出来上がります。

プログラム構築ポイント
以前は、大きめのホットスタジオと小さめの常温スタジオの2スタジオで展開していましたが、最近では5050%と差がなくなってきました。
以前は数あるコリオプログラムの中でも、唯一ホット環境で提供できるTRY Fitnessを採用していましたが、提供終了となったことでホットヨガを中心に提供するホットスタジオと、その他プログラムを提供する常温スタジオという位置付けとなり、規模も5050%になった訳です。
スタッフの採用は、プレコリオの提供ということでアクティブレッスンに適したスタッフを採用し、ホットヨガはフリーの講師も採用し、プログラムを埋めていくことになります。
ここでトレーニングジムとの連携もポイントとなります。プールレスクラブの会員比率は女性80%であり、入会動機を見てもホットヨガが圧倒的に強いです。当然、ホットヨガだけでは飽きますので、他の魅力あるプログラムの提供は当然ですが、ジムは蚊帳の外的なイメージがあります。でも、レッスン後のシャワールームパンクを防ぐためには、トレーニングジムの存在が欠かせません。
本来であれば、トレーニングジムを頑張っていただき、その後スタジオレッスンに参加いただいた方が、脂肪燃焼効果などの面から見ても良いのですが、食べ放題バイキング形式と変わらないクラブシステムでは誘導はしきれません。なので、目的別に各ホットヨガプログラムでは足りない点を明確にし、レッスン後に3段階のジムプログラムで誘導するようにしています。簡単に言えばホットヨガ+補強したほうがいいジムトレーニング、更にカーディオを加えたものという感じです。各段階10分が目安で、シャワールームの混雑を緩和する対策にしています。
定着戦略
継続いただくための環境整備としてはレッスンの予約制です。定員の半分をweb予約にすることで、ライトユーザーが快適に受講できる環境を用意します。既存クラブが導入するには勇気が必要だと思いますが、新規クラブの場合はても有効です。入場の順番も体験者→予約者→フリー参加者とすることで、常連の場所取り被害もなくなります。
効果測定も欠かせません。ダイエットジムみたいな即効性はないけれども、目覚ましい結果が出ている会員は多いはずです。「誰が、どこで、誰によって、どんな効果が得られたか?」これをしっかり収集します。館内には成果紹介スペースが作られ、レッスンスケジュールを一回り大きくし、会員の成果を紹介する会報としての機能も持たせます。会報タイプのレッスンスケジュール表は、配布日から月末までに来館されなかった方には郵送で送り、足が離れないように努力します。定着戦略の第一歩はこんな感じで始まります。
集客戦略
平均年齢が35歳程度なので、総合クラブに比べ若者が非常に多いのが特徴です。特に女性は80%を占めますので、集客は新聞ではなくwebが中心。それもPCではなく、73%がスマホ利用者です。クラブのホームページをスマホで見た場合魅力的ですか?小型クラブは規模が小さくなればなるほど専門店に見せる工夫が大切です。世の中でヨガ・ピラティスが習いたいお稽古事でトップを競っています。当然検索はヨガのキーワードが多くなります。リスティングでホットヨガをPRしても、ホームページでインパクトがないと離脱されてしまいます。私の場合、インパクトのある動画で興味を持たせ、最低限の文章で動画多め・・・とにかく体験に来るようにと意識して制作します。体験にさえ呼び込めれば70%の確率で入会は取れるわけですから。
ホットヨガ以外では、常温スタジオの装を全て黒で統一し、クラブディスコ照明を取り付けることで、同じプレコリオ系レッスンであったとしても、専門店に見える工夫を行います。暗闇なので人目が気にならず、ディスコの遊びの要素も強まり、集客に思った以上の好影響を与えます。
まとめ

小型クラブになればなるほど、テクニカルな運営が必要です。総合クラブを運営する方が読まれても、改善するヒントはいくつか見つかったのではないでしょうか?

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